GPLの観点から言えば、そうなるかと思います。

ただその場合は、いらすとやさんのイラストと、当サイトのサーバーを利用することとなります。
ですので、そのまま再配布する場合は、とりあえずはいらすとやさんの利用規約に準じてイラスト使用料は必ず支払っていただく必要があります。
また、イラストは、僕が用意したCDNサーバーを試用しているので、サーバー使用料も支払っていただくことになります。

使用料を支払うということでよろしければ、、そのままのコードで配布していただければと思います。

こんにちは。この件について思うところがあるのでコメントさせて頂きます。

基本的に GPL ライセンスは、いかなる制約なしに、4つの自由を認めるというのが基本思想です。

GPL 規約上、そのまま再配布する場合には使用量を払わなくてはいけないというのは規約違反となります。GPL ライセンス原文より引用させて頂きます。

Freedom to distribute (freedoms 2 and 3) means you are free to redistribute copies, either with or without modifications, either gratis or charging a fee for distribution, to anyone anywhere. Being free to do these things means (among other things) that you do not have to ask or pay for permission to do so.

日本語訳:

配布する自由(第二と第三の自由)は、変更したものもしてないものも、配布手数料ありでもなしでも、どこの誰にでも自由に再配布することを意味します。これらのことをするのが自由だという内容には、許可を求めたり、そのためにお金を払ったりする必要がないということも(その他のこともあわせて)含まれています。

原文及び日本語訳出典:  http://www.gnu.org/philosophy/free-sw.en.html,  http://www.gnu.org/philosophy/free-sw.ja.html

このように、一度 GPL ライセンスに於いて配布しているものにおいて、追加でお金を払わなくてはいけないという制約は課すことが出来ないと明記されています。

ですので、GPL ライセンスが自動的に適応される WordPress テーマの PHP ファイル内では、「その部分を削除しなくてはいけない」という制約や、「使用料を払う必要がある」という制約をかけた状態で配布をするのは規約違反となってしまいます。

現実的な解決策としては、PHP コード上からいらすとやさんに関係する一切を削除し、CSS から埋め込むことにし、CSS を GPL ライセンスでないと明記するのが良いと思います。

この件が早く解決し、ユーザー側、開発者側にとってクリアで有益なテーマになることを祈っています。もし何かご不明な点ありましたら、可能な範囲でお答えさせて頂きたく思います。

アドバイスありがとうございます。
余裕ができたら、そのようにしたいと思います。

あと、CSSから埋め込むというのは、どういった実装なんでしょう。
ビジュアルエディターから埋め込み動作をする場合は、PHPで処理を書く必要があるので、やはりイラスト使用はダメなのかも…。
なので、こちら側が権利的なものを持つ形でイラストを発注するしかないのかも。
確かJavascript/画像もGPL外にしてもよかったんではなかったでしょうか？どこかのテーマでみました。

あと、GPLのPHPコードは、そのまま使用してもらって、Cocoonテーマ以外から利用できないようにするというのなら、GPL違反にならないでしょうか？（技術的にできるかできないかは別として）

お言葉に甘えて、いろいろ質問して申しわけないです。
わかる範囲でご教授いただければ幸いです。

こんにちは。前向きに検討されていただいているようで嬉しいです。

WordPress テーマでは、GPL ライセンスが強制されるのは PHP ファイルのみなので、それ以外であれば GPL 以外であっても大丈夫です。(ただし WordPress コミュニティに於いてはテーマ内に GPL 以外が含まれているテーマ/プラグインを作成したり推薦したりすると WordCamp 等の WordPress 関連イベントへの登壇権がなくなったり、運営に携わることが出来なくなるため、コミュニティにとっては完全に GPL にすることがプラスになります。)

CSS での実装というのは、現状の PHP 内のビジュアルエディタ内の埋め込みに関する実装はキープしたまま画像を呼び出す部分のみを削除し、CSS から (background-image 等で) 画像を読み込むようにする実装を考えました。この場合ですと PHP ファイルを何処かに再配布された場合でも、CSS がないため、CDN から画像が読み込まれることがなくなり、また現状のリソースを最大限活用できると思います。(GPL ライセンス上、そのコードがきちんと動くかどうかというのは関係がないため)

GPLのPHPコードは、そのまま使用してもらって、Cocoonテーマ以外から利用できないようにする

という実装はおそらく前例がないので、あくまで私の意見となってしまいますが、それも GPL に於ける一つの制約となってしまうのでライセンス違反となると思います。

先程も申し上げた通り、WordPress コミュニティ的には完全な GPL テーマというのはとても重要な意味を持つと思います。こちらが完全に GPL となれば、WordCamp 登壇者さんも堂々とこのテーマを推薦出来るようになり、作者様にとってプラスになることもあると思います。ただし、そのような形にするには、テーマ内に含まれるライブラリ等のリソースもすべて GPL に適応するライセンスのものを使う必要が出たり、折角いらすとや様の許可を頂き、既に使用料も支払ったものを使うのを辞める必要が出たりと多くの手間がかかってしまうことが難点とも言えます。

最終的にこの判断はこのテーマの作者様のわいひら様に委ねられます。最低限 PHP ファイル内の GPL を守られている以上、問題等が発生するわけではありませんので、作者様の可能な範囲でなさって頂ければ良いと思います。

また何かありましたら、お気軽に尋ねて頂けますと幸いです。

私は特に配布したいと申し上げているわけではありません。

利用規約にGPL準拠と謳われていますので、テーマをGPLに準拠したかたちに変更いただくか、現状のまま配布されるのであれば利用規約にあるGPLを独自のライセンスに変更頂きたいだけです。

CSS での実装というのは、現状の PHP 内のビジュアルエディタ内の埋め込みに関する実装はキープしたまま画像を呼び出す部分のみを削除し、CSS から (background-image 等で) 画像を読み込むようにする実装を考えました。

なるほど確かに。その発想はなかったです。
当テーマの不具合対応が落ち着いたら、そのように実装を試みたいと思います。

という実装はおそらく前例がないので、あくまで私の意見となってしまいますが、それも GPL に於ける一つの制約となってしまうのでライセンス違反となると思います。

なるほど。ありがとうございます。
これは、やるにしても僕の技術的に無理だとは思います(笑)

前回のSimplicityでは、ぼんやりと完全GPLにしていたのですが、そういったメリット・デメリットについては初めて知ることでした。
丁寧にご解説いただきありがとうございます。すごく勉強になりました。

あと1点質問よろしいでしょうか。
例えば、今回使用している画像が「僕が書いたイラスト」でテーマに同梱する形にしていたとします。
それでスプリットライセンスでCSS/JavaScript/画像の権利は作者にあるとしたときに、画像はGPL外となり、使えなくなりますよね？
それで、その画像をCDNとして別サーバーにおいたとします。これだと、外のサーバにあろうと、画像の権利は作者になると思います。
ただ、PHPからURLで呼び出している以上は、「コードを書き換えない自由」もあるので（コードを書き変えないことにより）呼び出されても仕方ないということで認識はあっているでしょうか。

利用規約にGPL準拠と謳われていますので、テーマをGPLに準拠したかたちに変更いただくか、現状のまま配布されるのであれば利用規約にあるGPLを独自のライセンスに変更頂きたいだけです

かしこまりました。
@miruconさんに指針となるものを示していただいたので、落ち着きましたら仕様を変更し、規約も修正しようと思います。

以前作成した（多分）完全GPLテーマ規約文を流用し、いらすとやさんには迷惑がかからないようにと、付け加えた文言で矛盾が出てしまいました。

変更する際には矛盾のないようにしたいと思います。

@yhira 様

それでスプリットライセンスでCSS/JavaScript/画像の権利は作者にあるとしたときに、画像はGPL外となり、使えなくなりますよね？
それで、その画像をCDNとして別サーバーにおいたとします。これだと、外のサーバにあろうと、画像の権利は作者になると思います。
ただ、PHPからURLで呼び出している以上は、「コードを書き換えない自由」もあるので（コードを書き変えないことにより）呼び出されても仕方ないということで認識はあっているでしょうか。

こちらの解釈はそのままで問題ないです。CDN で呼び出しているリソースに GPL を適用する必要はないですが、GPL ライセンス内にある PHP ファイルから呼び出されている以上、そのままどこにでも使われる自由を認める必要がある、ということになります。

こちらの完全に GPL を適用するという概念は、WordPress コミュニティ内では「100% GPL」と呼ばれています。こちらのワードで検索すると他テーマでの例や様々な情報が出てきますので、お時間ある時にお調べ頂くと良いと思います。

お答えいただきありがとうございます！
非常に勉強になりました。
不具合修正が落ち着きましたら、「100% GPL」で出てくるページをいろいろ読んでみたいと思います。

あらかた不具合修正して、パブリックで公開する際には、ライセンス部分もクリアとなるように修正できればと思います。